引っ越し先で、いまの回線は使えるか ── 移転と解約の分かれ目

引っ越し先で使えるか 引っ越しと手続き

引っ越しが決まったとき、いまの回線は「移転」するか「解約して新しく契約する」かのどちらかになります。

どちらになるかで、費用も段取りも変わります。そして2026年4月から、解約の側に新しい費用が乗りました。知らずに解約すると、1万円台の請求が増えます。

移転か、解約+新規か

分かれ目はひとつだけです。いまの事業者が、引っ越し先でもサービスを提供しているか。

 どうなるか費用の傾向
提供エリア内に引っ越す移転(サービスを継続)移転工事費。違約金はかからないことが多い
提供エリア外に引っ越す解約して新規契約違約金・工事費の残債・撤去工事費が乗りうる
同じ建物内・同じ設備を使える無派遣工事で済むことがある立ち会い不要

マンションの場合は、引っ越し先の建物にその事業者の設備が入っているかも効きます。エリア内でも、建物に設備がなければ使えません。先に建物名で提供エリア検索をかけてください。

2026年4月から、解約に撤去工事費がかかる

ここが今年いちばん大きい変更です。NTT西日本は、2026年4月1日以降の解約申し込み分から撤去工事費を新設しました。

 NTT西日本公式サイトから申込それ以外の窓口から申込
集合住宅14,300円2026年7月1日以降 15,400円
戸建て20,900円2026年7月1日以降 22,000円

基本工事費8,250円を含む額で、土日祝の工事は3,300円が加算されます。重要なのは次の2点です。

  • 有償になるのは派遣工事だけ。担当者が訪問せず機器を郵送で返す無派遣工事は無料です
  • 移転やプラン変更でサービスを継続する場合はかかりません。ほかに、NTT西日本都合の派遣工事、設備を再利用する場合なども対象外です

判断が変わるところ

これまで「移転も解約も似たようなもの」と考えていた人は、計算し直してください。移転を選べばこの費用はかかりません。エリア内の引っ越しで、キャッシュバック目当てに解約して別の事業者に乗り換える場合は、撤去工事費を差し引いて比べる必要があります。

なお全戸加入プランのマンションでは、撤去工事費は入居者ではなく契約するオーナー側の負担とされています。

段取りの順番を間違えない

空白期間を作らないための原則はひとつです。

新居の開通日が決まってから、いまの回線を解約する。

先に解約すると、工事待ちの間まるごとネットなしになります。急いでいるときほど、この順番だけは守ってください。

そして時期の問題があります。2〜4月は工事の空きが1か月以上先になることがあります。入居してから申し込むと、しばらくネットなしで暮らすことになる。物件が決まる前でも相談はできるので、動くと決まった時点で問い合わせてください。

派遣工事か、無派遣工事か

これで所要時間も立ち会いの要否も変わります。

 どんなとき立ち会い時間
派遣工事光ファイバーが引き込まれていない、または光コンセントがない必要およそ2時間程度
無派遣工事すでに光ファイバーと光コンセントがある。転用・事業者変更での乗り換え不要案内に従って自分で接続

つまり新居に光コンセントがあるかどうかで、段取りがまるごと変わります。前の入居者が使っていた設備が残っていれば、工事なしで開通することもある。

内見のときに見る3つ

ここで見ておくと、あとの数週間が変わります。

  • 壁に光コンセントがあるか ── あれば無派遣工事で済む可能性があります
  • 建物の配線方式 ── 速度の上限がここで決まります。見分け方はこちら
  • 「インターネット無料」の中身 ── 無料でも遅いことがあり、個別契約ができないこともあります。詳しくはこちら

工事の許可が要りそうなら、賃貸で光回線を引きたい ── 許可はどこまで必要かもあわせて読んでください。内見の段階で管理会社に聞けることばかりです。

間に合わないときの保険

繁忙期に工事が間に合わない場合、ホームルーターを短期で使う手があります。工事不要で、届いた日から使えます。

ただし端末代の分割が長いものを選ぶと、短期で使うつもりが残債に縛られます。つなぎで使うなら端末の支払いが軽いものを選んでください。

まとめ

  • 分かれ目は「引っ越し先が提供エリア内か」。エリア内なら移転、外なら解約+新規
  • 2026年4月1日以降の解約申し込みから、NTT西日本は撤去工事費を新設(集合住宅14,300円〜、戸建て20,900円〜)
  • 移転ならこの費用はかからない。乗り換えの損得計算が変わった
  • 無派遣工事なら立ち会い不要・撤去工事費も無料。新居に光コンセントがあるかが分かれ目
  • 2〜4月は工事が1か月以上待ちになることがある。動くと決まった時点で申し込む
  • 新居の開通日が決まってから、いまの回線を解約する

引っ越しは、回線を見直す数少ない機会です。でも「安いから乗り換える」の計算には、撤去工事費が入っていないことが多い。そこだけ足して比べてください。

参考にした公式情報

費用や提供条件は事業者とエリアによって異なります。申し込む前に、必ず各社の公式ページで確認してください。

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